[K1107A] シチズン レコードマスター”初期型” [販売済]
希少モデル入荷!
[販売済]
シチズン製のクロノグラフとしてはこれが初代モデルとなります。
1967年(昭和42年)に発売開始され1972年(昭和47年)頃まで製造されたようです。発売期間中にマイナーチェンジを繰り返しており、明らかに少量生産故と思われる些細な変更がかなり見受けられる為に特に外装・文字板にかなりのバリエーションが存在します。大きく分けると前期・中期・後期になりますが、おもな特徴を見てみましょう。
◎前期型:1967年10月~
今回入荷したこの現品です。ケースRef.RMOS52801/52802の型番を持ち、すべてSS製スクリューバックケースで外径約36mmのモデルです。文字板は銀色と黒があり、デザインもタキメーター・夜光・日付窓枠などの有無で組み合わせが各種見られます。前期モデルの発売期間は一年に満たなかったと思われます…..クラシカルな佇まいで国産クロノのデザインとしては最も好ましいものの一つでしょう!
◎中期型:1968年中期ころ~
やはりSSケースのみですが、外径が38mmと大型化して今の目で見てもインパクトのあるものとなりました。
ケースRef.RMOS53001/4-570049となります。文字板は前期同様に銀色と黒があり、やはりタキメーターの有無・レタリングやクロノ針の色でバリエーションがあります。クリスタルガラスのモデルもあったようですが現品を確認しておりません。
◎後期型:1970年後期-1971年初期ころ~
シチズン御得意の軽合金に黒塗装仕上げの「ブラッキー」ケースで外径が40mm+になり、レコードマスターの銘の後に「カスタムV2」が入ったものと、「ラリーカスタム」銘入りのものの2種があります。いずれも1年少々の製造で、後継の「チャレンジタイマー・クロノグラフ」になります。当時の国産スポーツモデル系はセイコーのスピードタイマーに市場を持っていかれており、このブラッキー側のレコードマスターはかなりの入手困難品です。
◎ムーブメント
販売期間すべてを通してムーブメントのベースは変更ありません。すべて同社の安定的手巻ムーブである「ホーマーデイト」にストップウオッチ機構を追加したものですが、その構造は中三針の構造をうまく利用して、少量の追加パーツ(近年クラッチ式と呼ばれる発停用の構成パーツ)を用いてクロノグラフ化するという極めて合理的な機械でした。またこの構造はフライバックを容易として当然このレコードマスターもフライバックOKです!!
同様の機能を持つ先行発売されたSEIKOのクラウンクロノグラフ(ワンプッシュクロノ)がわざわざ中三針構造をスモールセコンド構造に戻したうえで設計された事を考えると、レコードマスターの先進性はたたえられるべきものがあると思います。レコードマスター以降(現行を除く)の国産クロノグラフはこの方式の応用発展であり、実際にシチズンはこのクラッチ式クロノグラフ方式を特許申請しており1968年には認可を得ていました。
多くのバリエーションがあり楽しめるモデルですが、販売実績はそこそこでした……どう考えてもミニッツレジスターを備えない点が大き弱点になってしまっていたと思います。せめてSEIKOのクラウンクロノグラフのようなレジスターリングが付いていたなら……..と製品としての詰めの甘さを感じますが、これも国産の御愛嬌的なところですかね…..
国産クロノグラフ史に名を刻まれるべき一本をぜひ!
製造年 |
---|
1967年 |
機械 |
手巻:11.5'''21石5振動フライバッククロノグラフ |
精度コンディション |
プライス |
自然故障6ヶ月保証付き ¥SOLD |
素材 |
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ステンレス |
ケース径(リューズ・ラグ含まず) |
約36mm |
備考 |
2012年2月OH済 |
管理番号 |
K1107A |
精度コンディションについて
当店規定の精度レベルです。すぐのOHやメンテナンスをせずにご使用頂ける状態と思われます
現状で作動しています。但し、OHが必要になってくる時期と思われますので、日常的にご使用になられる場合はOH付がお薦めです。
1) 機械部分が長らくメンテナンスされていないデッドストック品、または
2) 作動はしますが、日差・テンプの振り等が安定しない状態の品になりますので、ご使用になられる場合は早めのOHをお薦め致します。要OHの状態です。日常使用には向きません。