[S1383] HELVETIA ミリタリー 大型ケース
20-30′S PILOTウオッチ!
面白い品が入りました。
懐中時計のイメージを未だに色濃く残した腕時計で、スイスのヘルヴェチカ製。
大型の40mmケースはベゼルがミニッツレジスター用目安を付けた回転式。
素材はいわゆる「ニッケルクローム」で、ベースは純ニッケル(または銅を混ぜた白銅か?)にクロームメッキをかけたもので懐中時計の時代には実用重視の仕様には多く用いられました。余談ですがセイコーの鉄道時計として有名な19セイコーも1929年デビューの初代からしばらくははこの素材でしたね!
そして、これまた時代を色濃く感じさせる、ヒンジ式のケースバックで外蓋も内蓋もダブルでヒンジ式です。付属しているリューズは後年の社外品です。手巻き時計で真鍮製のリューズは長期の使用に伴い必ずギザが摩耗してしまいますので交換は必須です。出来る限りオリジナル形状が良いのは当然ですが、なかなかうまい形状の品も探しにくいのが現状です。現品ももう少しケースから出るパイプが隠れるサイズの懐中用菊型のものがあれば替えたいところですが…….。また、風防は新品の厚型ミネラルガラス(恐らくオールドストックパーツ)がついており、おそらく当時もこの形状の風防が付いていたと思えますので良好なマッチングですね。
搭載されるムーブメントはおそらく懐中時計用を流用したものでしょうが、特筆すべきは、テンプの受石に「耐震装置」が加工取り付けされている点でしょう!初期のショックデバイスですね。メルセデス型できちんと機能しているように思えます。やはり非常に多大な振動を受ける当時のプロペラ飛行機の操縦かんをもつ腕に巻かれる事を考慮した対策なんでしょうね!
機械に関してですがリューズの押し引きの際にクリック感で操作の節度感を制御するパーツである「裏押え」のレバー部分が折れておりますが、現在押し引きの節度は保たれており実用上での問題はでておりません。もちろんパーツ入手できれば交換するに越したことはないのは当然ですが、残念ならが「入手不可」ですのでこの点はご承知置きください。
ちなみに、正確にどこの国の軍隊に採用されたのかは時計本体への刻印等が一切ないためになんとも言えませんが、海外サイトなどを当たると、「ドイツ軍」との表記が散見されます。
40mmの大型けースにブラックダイヤルと夜光インデックスという精悍な組み合わせです。是非どうぞ!
製造年 |
---|
1920-30年代 |
機械 |
手巻 |
精度コンディション |
プライス |
SALE価格は現状販売 ¥SOLD |
素材 |
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クロームメッキ |
ケース径(リューズ・ラグ含まず) |
40mm |
備考 |
2012年4月OH済み |
管理番号 |
S1383 |
精度コンディションについて
当店規定の精度レベルです。すぐのOHやメンテナンスをせずにご使用頂ける状態と思われます
現状で作動しています。但し、OHが必要になってくる時期と思われますので、日常的にご使用になられる場合はOH付がお薦めです。
1) 機械部分が長らくメンテナンスされていないデッドストック品、または
2) 作動はしますが、日差・テンプの振り等が安定しない状態の品になりますので、ご使用になられる場合は早めのOHをお薦め致します。要OHの状態です。日常使用には向きません。