[K1115] SEIKO          ロードマーベル 初代最終年式 [販売済]

[K1115] SEIKO          ロードマーベル 初代最終年式 [販売済]

高級品の系譜
           [販売済]
         
機械式時代のセイコーにとって「ロードマーベル」の名前は「グランドセイコー」以上に誇らしいものであったのではないのでしょうか?

昭和20年代。戦後の混沌の時代において、国産腕時計としてのヒット第一号となったのは昭和25年(1950年)に発売されたセイコー社の「スーパー」でした。10.5型の機械サイズは当時でもそろそろ主流から外れつつあったメンズとしては小型の部類ですが、中三針専用設計で、スモセコの機械に後から出車を取り付けた改造ムーブでは無かったためにそれなりに薄いケースに入れて販売されました。
いまや、スモセコはヴィンテージテイストの代名詞でもあり、巷の機械式時計好きには受けておりますが、昭和20年代当時、スモセコは「時代遅れ」であり「センターセコンド(中三針)」こそが「流行」の先端であったのです。そんなわけでスーパーは売れました。そしてセイコーの財政基盤をしっかりと支えてゆくのです。

次いでより高精度をめざし、機械サイズを11.5型に拡大したモデルが世に出ます。
昭和31年(1956年)マーベルが誕生します。このモデルでセイコーは現在に続く確固たる「技術」や「販売力」などを得たものと考えられます。
この、マーベルも市場では大変好評をもって迎えられ販売は順調でした。そして、世も戦後10年からすぎますと「高級品」の購買層が日本国民にも徐々に増えてきたのです。
そこで、セイコーはこの11.5型マーベルをベースに「特別調整高級品」を世に問いました。技術陣も勢い望んだものと推測できます。
初代、「ロードマーベル」の誕生です。
初代ロードマーベルは昭和33年(1958年)に発売されます。
その性能は全ての点で当時の国産の水準を大きく凌ぎ、諸スイス著名ブランドの製品をも凌いでいたとの当時の「製品テスト」での結果もあるようです。素晴らしい製品なのです。技術陣はもとよりセイコー社自体がこの誕生に大いなる自信を得、誇らしく思ったはずです。

さて、今回入荷しておりますこの現品も11.5型機械サイズの初代機に当たりますが、昭和38年(1963年)製の初代最終型と考えてよさそうです。マーベルをベースにチューンナップされたロードマーベルはこの後、12型のクラウンをベースとした第二世代に翌昭和39年(1964年)に移行しますので。現品の製造年は最終年式となります。
私見ですが、ロードマーベルも第二世代に入るとグランドセイコーというセイコーあげての最高級機種が昭和35年(1960年)にデビューしていた関係からでしょうが、作り込みにおいては残念ながら初代機と比すと見劣りするといわざるを得ません(精度は問題ありませんが….)

この点からも、ロードマーベルはセイコーが一丸となって「高級機」を手掛けた最初のモデルとしての「意気込み」が素晴らしく表れた機械であり、仕上がりやそのストーリー性からしても大変お勧めするモデルとなっております。グランドセイコーに先行して世に問われた高級機ですがグランドセイコー人気ゆえに埋もれがちとなっている、「名機」であります!ぜひ熱き昭和30年代の素晴らしい高級機を御入手ください!!!!

          

製造年
1963年
機械
手巻
精度コンディション
プライス
自然故障6ヶ月保証付き
¥SOLD
素材
金張り
ケース径(リューズ・ラグ含まず)
35mm
備考
2012年5月OH済
管理番号
K1115
 
 

精度コンディションについて

  • 当店規定の精度レベルです。すぐのOHやメンテナンスをせずにご使用頂ける状態と思われます

  • 現状で作動しています。但し、OHが必要になってくる時期と思われますので、日常的にご使用になられる場合はOH付がお薦めです。

  • 1) 機械部分が長らくメンテナンスされていないデッドストック品、または
    2) 作動はしますが、日差・テンプの振り等が安定しない状態の品になりますので、ご使用になられる場合は早めのOHをお薦め致します。

  • 要OHの状態です。日常使用には向きません。

*アンティークウォッチは当時の技術水準で製造されておりますので、現代の時計と比較すると、精度面で多少劣る場合もございます。  その為、1日最悪±3分前後の誤差は御了承下さい。 *但し、上記の状態全てにおいて現状販売でお買上げの場合、無償修理・クレーム等は一切お受け出来ませんのでご容赦下さい。